2005年04月11日

『THE WRONG GOODBYE』矢作俊彦(角川書店)

帯に『日本語で書かれた、最も美しいハードボイルド探偵小説』と書かれていた。最も美しいというのが何を指しているのか分かりかねたけれど、酒と女とシニックなセリフとタフな男などなど、いわゆるハードボイルドなイメージは満たしていたと思う。

上のイメージが貧困と思われたなら、これまでロパート・B・パーカーぐらいしか読んだことがないということで勘弁してもらいたい。とにかく、ハードボイルドというジャンルなのはまちがいないだろうし、ハードボイルドが好きな人じゃないと、ちょっと、わからないんじゃないかという意を含んでいると、とってもらえればいい。

昔はパーカーの『初秋』をおもしろいと感じたけれど、去年読み直したきは違和感を感じることが多かった。いま読むとハードボイルドは少し時代がかった感じが残る。ロング・グッドバイにもそんな印象が残った。

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2005年04月10日

『陰陽師 -竜笛ノ巻 』夢枕獏(文春文庫)

草木や雨、季節の描写は相変わらず読んでいていい気分。あやかしや鬼が倒すだけの敵じゃないのがこのシリーズのよいところだけれど、さすがにちょっとパターン化している点が感じられつつもあった。それでも、これまでのシリーズと同様の質と展開で、好きな人なら文句はないと思う。

ところで、巻末に著者自らの『キマイラ』シリーズの紹介が書かれていた。『陰陽師』が楽しめるなら『キマイラ』シリーズも楽しめるとのこと。やはり『陰陽師』ばかりが先行している点に、著者自身も思うところがあるのだろう。

このように書いているボクも、他の作品は『上弦の月を喰べる獅子』をかなり昔に読んだ記憶しかない。格闘好きの知り合いが『餓狼伝』シリーズを暑苦しい熱意で語ってくれていたため、夢枕獏は格闘ものの小説家というイメージが根付いてしまっているのが一因だ。ボクはたいして格闘に興味はない。

なので、『陰陽師』シリーズを読むようになったのも、ありきたりだけれども、岡野玲子のマンガが理由だ。夢枕獏の正当(?)なファンから何事か言われそうだけれど、いまでも岡野玲子の方が好きだ。まあ、比べるようなことじゃないけれどね。

話がズレたけれど、せっかく著者自らが勧めているのだし、他の本も読んでみようかと、いまちょっと考えだしている。

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2005年04月09日

『武士の家計簿』磯田道史(新潮新書)

江戸末期から明治初期ごろまでの加賀藩士の家計簿ともいえる記録を元に、下級武士の日常の生活や、激動の時代を生き抜いてきた人々の姿を、まざまざとよみがえらせた一冊。

人に勧められて読んだのだけれど、想像以上におもしろかった。家計簿という生活をリアルに映し出す記録が、時代を超えて現代のボクらの姿にも通じるところがあり、“歴史を読む”というよりも、“人を感じる”という読み物となっていた。

そのため、この記録を残した猪山家が窮状、逼迫を乗り越えて成功していくさまはうれしかったし、また、最後の階段を踏み外すような結果は寂しく感じられた(それでも、その他の旧士族らと比べたら安定したものを得られたのかも知れないけれど?)。

高杉や竜馬、西郷などの小説の主人公になるような人々が時代をつくってきたのは確かなことだけれども、猪山家のような歴史に埋没してしまうような人々が、時代を支えてきたのも確かなことだと、改めて感じさせられた。
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2005年04月08日

武道館付近の桜

sakura.jpg

九段下の武道館側、地下鉄出口を上ると、薄いピンク色の世界が広がっていた。駅構内の無機質な人工の色がよけいそう感じさせるのかも知れないが、立ち止まってしまいたくなるくらい壮観で美しい視界の変化だった。

爽やかな風がふいており、枝先が揺れ、ちらちらと桜の花びらが流れてくる。時間の流れがここだけ違っているような雰囲気がある。

桜の花が咲きほこった枝の下をゆるゆる歩む……クシャン! クシャン!

桜の花びらが…クシャン!

花を見上げる余裕などなくなるくらいクシャミが出た。というか、止まらない。そして現実に目を向ける。桜の木の数より圧倒的に人間の数の方が多い。喧騒といえるほどにガヤガヤ騒がしい。みんなこんな人込みの中で桜を見て、本当に楽しいのか?

ボクは仕事で通りかかっただけなんですよ、通してもらえませんかーと(心の中で)叫んでみてもはじまらない。千鳥ケ淵の入り口まで5分もかからない距離が、15分くらいかかったような気がする。早くおうちに帰りたくなった。

でも一応、写真は撮ってきた(実際はもっときれいなんだけど、きれいに撮るのはムリだった)。
posted by meme_jam at 17:15| Comment(3) | TrackBack(3) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月06日

『木更津キャッツアイ日本シリーズ』

テレビをつけて、漫然と見ていた『木更津キャッツアイ日本シリーズ』。なんかこの変なテンション知ってるなーと思いつつ、岡田も出てるし、お正月ごろにやっていた『タイガー&ドラゴン』と監督が同じなのかと、食後のひとときを過ごしていた。

そうしたら、長瀬のマコトのかーちゃん(『池袋ウエストゲートパーク』)の人がでてきて、佐藤隆太も出てるし、この一連の作品が全部同じ監督なのかと気になってきた。このよくわからない変なテンション、けっこう好きだ。

で、検索かけてみたら、監督じゃなくて脚本家が同じだった。どっかで聞いたことのある宮藤官九郎。先日公開された『真夜中の弥次さん喜多さん』で監督デビューの人だった。ちなみに『ピンポン』の脚本も宮藤官九郎だった。もしかしたら、ボクが意識していなかっただけで、けっこう有名な人なのかも知れない。

ともかく、『木更津キャッツアイ日本シリーズ』を最後まで見たけれど、やっぱり、このテンションかなり好きだ。いいねー、こういうの。
posted by meme_jam at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『海辺のカフカ』村上春樹(新潮文庫)

おもしろかった。読み終えてわかりやすい形の答えがあるわけではないけれど、終わりに向っていくにつれ、なんとなくストーリーが腑に落ちていく、そういう感じの物語だった。いい意味で深く考えさせられるところがなかったのもよかったと思う。

実は、というほどのものではないけれど、ボクは村上春樹の本をこの『海辺のカフカ』で初めて読んだ。周りに村上春樹の本を持っている人が多かったため、そのうち借りればいいやと思っていたからだ。それに、周りが評価するほど手を出しかねるという、天邪鬼さも多少は影響していたと思う。

なので、今回初めて読んでみて、好きっていう人が多い理由はわかった。確かにおもしろかった。ただ、ペダンチックっていう言葉を知ってる大人や、背伸びしてみたい高校生とかも好きそうだなーという、ちょっと皮肉っぽいことも思ってみたりもした。

文学や哲学、あるいは教養的といったらいいのかな? ともかくそのあたりのカタカナの言葉は、もうずっと前に忘れてるので、いちいち辞書ひかなきゃならないのはメンドウだった。そんな言葉を日常的に使う環境にいないし、覚えていられるほど記憶力もボクにはない。

まあ、単語を切り取って書いているあたりが、ボクの浅はかさという感じがして、結局は皮肉というより知的階級へのルサンチマンなのかも知れない。とりあえず、村上春樹の本はまだこの一冊しか読んでいないし、他のいくつもの本をこれから初読できるということが、幸せであるといいな。

posted by meme_jam at 11:00| Comment(2) | TrackBack(3) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月04日

DEATHNOTE6

コンビニにお昼を買いに行ったら6巻が売っていたので、お昼休みにさっそく読みんでみた。

テンポよく、あっさりヨツバキラの正体が割れ、捕まるところまでが描かれていた6巻。感想としては、慣れということもあるんだろうけれど、最初のころに比べて意外性というか、ドキドキ感もなく、さーっと印象を残さずに読み終えてしまった。

つまらないわけじゃなくて、おもしろいことはおもしろいんだけれども、何か物足りないという感じなんだろうと思う。ライトがいい子だからかも知れない。あと、ストーリーとして少し粗が目立つような気もした。反故などがなく、完全である必要は感じないけれど、できるだけ気に留まらない程度にしてほしいな。

それにしても、レムって女だったんだ。そこだけちょっと意外だった。
posted by meme_jam at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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