2005年11月14日

『きよしこ』重松 清(新潮文庫)

うまく気持ちを伝えられないもどかしさは、誰もが感じたことのある悲しさだろうと思う。

自分自身はもちろん、大切な人も傷つけてしまう悲しさは、見えないトゲのように、ときおり表れてはチクチクと心を刺す。

このうまく気持ちを伝えられない悲しいもどかしさは、他人が推し量れることではないが、吃音ならばなおのこと大きいのだろうと思う。

しかも、その吃音の原因を招いたのが大切な人の心遣いがきっかけに出てしまったものだとしたら、もどかしさを感じる度に、より深い、やり場のない悲しみに包まれるのかもしれない。

ただ、だからといって不幸の中で生き続けているのかといえば、それはやはり違うのだろう。何が違うのかは、残念ながらよくわからないけど。そもそも幸せが何なのかという延々と続く長い階段を上らなきゃならないからだ。

でも、この「きよしこ」を読むことで、分かるのではなく、なんとなくそれを感じることができたような気がした。

これまでそれほど多くの重松作品を読んでいるわけではないけれど、今回読んだこの「きよしこ」は一番好きな作品になるかもしれない。

『リクナビ』きよしことは関係ないけれど、重松 清が載っていたのでリンク
http://next.rikunabi.com/rebuke/s_shigematsu_3.html

posted by meme_jam at 21:18| Comment(0) | TrackBack(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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