2005年04月09日

『武士の家計簿』磯田道史(新潮新書)

江戸末期から明治初期ごろまでの加賀藩士の家計簿ともいえる記録を元に、下級武士の日常の生活や、激動の時代を生き抜いてきた人々の姿を、まざまざとよみがえらせた一冊。

人に勧められて読んだのだけれど、想像以上におもしろかった。家計簿という生活をリアルに映し出す記録が、時代を超えて現代のボクらの姿にも通じるところがあり、“歴史を読む”というよりも、“人を感じる”という読み物となっていた。

そのため、この記録を残した猪山家が窮状、逼迫を乗り越えて成功していくさまはうれしかったし、また、最後の階段を踏み外すような結果は寂しく感じられた(それでも、その他の旧士族らと比べたら安定したものを得られたのかも知れないけれど?)。

高杉や竜馬、西郷などの小説の主人公になるような人々が時代をつくってきたのは確かなことだけれども、猪山家のような歴史に埋没してしまうような人々が、時代を支えてきたのも確かなことだと、改めて感じさせられた。
posted by meme_jam at 07:44| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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